東芝破滅の道の回避に待ったなし
だから、待てないのか?
多くの方が、SANDISK社という名前は聞いたことがあると思います。
メモリーカードで家電量販店等で見かけるブランドとしてご存知かと思います。
今はWetsern Digital社に買収されていますが、そのブランド名は継続して使用されています。フラッシュメモリーの老舗ブランドですから。しかも、これから大きく伸びる事業です。
ハードディスクは、いずれフラッシュメモリーに置き換わります。
5年後でしょうか? もっと早いかも知れません。
東芝とSANDISK社は、長い間協業関係にあります。
両社でフラッシュメモリーを共同生産する工場を四日市に持っており、多額の投資を行っています。(3年間で1.4兆円とかいう規模感です。半導体工場の投資は非常に大きいのです。)
フラッシュメモリーの製造技術は東芝が持っており、フラッシュメモリー書き込みを制御するコントローラー技術はSANDISK社が持っており、お互いに強みを出し合ってこれまでやってきました。
ところが、今回の東芝半導体社売却の話です。
今まで一緒にやってきた(死なば諸共の関係の)両社が一緒なるのが、自然だと思いませんか?
しかしながら、両社の市場シェアが高い為、合併すると寡占状態になる恐れがあるということで、米国政府の「独占禁止法」の審査が待っているのです。
その審査が終わるのを待て無いということなんです。
この両社が合併すれば、技術の中国への流出も防げますし、米国にとっても悪い話ではないのでしょうが、そうは行かないのでしょう。
ちなみに、私はメモリーカードはSANDISK社しか使っていません。
何と言っても、東芝製です。安心感は高いのです。(笑)
そうこう言っている間に時間切れになることを、東芝の経営陣は恐れているのでしょう。
「どこでも良いから、高い価格を付けた会社に早く売りたい」というのが、東芝の経営陣の本音でしょうが、周囲が許さないのでしょう。(笑)
東芝が消滅することは、政府が許さないでしょう。
原発を始めとする社会インフラの事業を営む会社が、消えることは許されません。
問題は、どんな規模で生き残るかです。
今の異常状態を脱して、債務超過のリスクが早く無くならないと、どうなるか分かりません。
最悪のケース、社会インフラのメンテナンスのみ行う(新規ビジネスは無し)という先の無い、今よりずっとずっと小規模な会社になりかねません。ほぼ壊滅状態です。
一部の経営トップの誤った考えが原因で、この様になったことは本当に残念です。
当然のことですが、経営者には高いコンプライアンス意識と高い責任感が必要です。